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House Reform Apartment H.
Facilities
M-House ミモザの木から発想した家

緑化住宅

□設計概要

所在地 東京都杉並区
地区地域 第一種低層住居専用地域
第1種高度地区
準防火地域
建ぺい率 40%
容積率 80%
敷地面積
100m2 30.3坪
建築面積
39.3m2 11.9坪
延床面積
78.7m2 23.8坪
構造 木造在来軸組工法
階数 2階
基礎 べた基礎+柱状改良杭
家族構成 夫婦2人
外部仕上
屋根 ガルバリウム鋼板縦葺き
外壁 アクリル系塗材仕上
建具 アルミサッシ+複層ガラス

>設計過程
>工事記録


ミモザの花

□ コンセプト

敷地に黄色の花の咲くミモザの木を育てたい。
そのミモザの木にあう家をつくりたい。
まずミモザの木から発想して家づくりを始めました。
緑に囲まれて暮らしたいという建て主であるM氏の要望に応えるため、接道する西側はアプローチを庭とし、この庭と建物内部が一体となるよう計画しました。
モダンなだけのスタイルは飽きてしまったという建て主の思いもあり、ルイス・バラカン風なストイックな表情をつくり、木や鉄が風化した時に生まれる表情を大切に設計しました。
M氏は設計中に何度も気に入った風景の写真を持参され、こちらもそれに答えて私の好きな建築や風景の写真を見せたりして何度も話し合ってプランをつくっていきました。
建物が完成してM氏は庭づくりを楽しんでいる様子です。庭に植えたミモザの木が育ち、黄色い花を咲かせた時がこの建物の最終的な完成です。

建て主のM氏はこの土地を購入しました。そして、設計に先立って設計者に伝える文章を示されました。

□家づくりのテーマ
黄色い花の咲くミモザの木のある家
その木から発想する、家づくりのイメージをスタートさせたい。

□建築家に期待すること
ともに理解、共感できること。良い意味で裏切った意外性のある提案をしてもらいたい。

□不快なもの
・新しいつるつるピカピ        カした家
・ワントーンで統一され     ているもの。
・民芸風な家具

□好きなもの
・ウッドデッキ
・植物、水、石
・古材や古いレンガ
・骨董や古い家具

□幸せな瞬間
よく晴れた朝、窓を開け放して、清清しい空気を感じる時。

M氏の示された要望はとてもわかりやすく、設計者をやる気にさせてくれました。



西側外観
庭に植えたミモザの木が育ち、黄色い花を咲かせた時ががこの建物の完成です。

模型




生活の中心は2階です。
周辺の緑の多い環境をきれいに取り込むため2階に居間食堂をもうけました。
南側外観
鉄骨階段を上ると、庇と手摺壁で囲われたプライベートな屋上テラスがあります。







屋上テラスの床、壁、天井は思いきってミモザの花の色に似た黄色にしました。ここに座ると周辺の建物がカットされ空だけが見える不思議な空間が出来ました。

建て主の方は思いっきり洗濯したシーツなどをここでほしたら気持ちがいいと言っておられました。植物の水やりなどのため給水口をつけ、軒下に何物干竿を吊るしたりするためフック金物をつけました。
ルーフテラス
周辺の視線が気にならないプライベートな空間になりました。


アプローチ部分には枕木を並べました


門扉をすぎた内部のアプローチ
バラの花を植えてあります。
引き戸の門扉
門扉がシンプルに見え、板戸の存在感を際立たせるために、門扉上部を支える機構を隠し、板だけが自立して見えるようにしました。スカンジナビアンレッド色でアクセントにしました。

I want to grow the mimosa that blooms a yellow flower on the site tree.
I want to make the house where it encounters the mimosa tree.
It first conceived from the mimosa tree and the house-making was started.
When it built ..getting tired.., there was the main trowing, too and the tree and iron weathered, the style importantly designed the arising expression only the modern.
The photograph of the scenery liked many times while designing was brought, and Mr. M also talked many times by showing the photograph of my favorite construction and scenery also by here answering it and made the plan.
Because the building is completed, Mr. M seems to be enjoying the garden-making. The mimosa planted in the garden tree grows up, and time when a yellow flower was made to bloom is final completion of this building.






床タイルパターン
建て主の方が提案された模様です。
玄関
上框はつくらない、ヨーロッパスタイルです。


解体材の柱を1/2にカットして穴埋めし、寄せ木のようにして壁をつくりました。

使えそうな解体材を選びました。


現場で組立て順を決めました。
玄関
古材で構成した壁と階段  重厚な感じになりました。



階段床をあえて白色に塗装しました。
汚れを気にしたのですが建て主の方の希望でした。新鮮な感じに仕上がりました。

2階ダイニングキッチン








階段下のスペースは無駄なく収納に使用しました。
2階ダイニングキッチン
柱はチークの古材


大黒柱にアメリカのチークの再利用材をつかいました。建て主の方と探してみつけた柱です。とてもしっかりしています。
2階ダイニングキッチン


キッチン前の床のテラコッタタイルにはウレタンを塗装し汚れづらくしました。









2階ダイニングキッチン
キッチンユニット
床はテラコッタです。


室内壁はホタテ貝殻の左官仕上です。現場で建て主立ち会いのもと塗り方の実験をしました。木ゴテでざっくりとした感じに仕上げることにしました。
2階ダイニングキッチン
造作の食器棚、カウンター



デッキテラスの様子
簾をかけて気持ちよく使われています。
2階居間
西側テラス、南側デッキテラス段差無しでつづき、一体の空間となっています。














竣工後の本棚の様子

2階居間
ダイニング側の壁は一面本棚です。



屋外階段を上ると屋上テラスです。
2階居間
ルーバーで南の光をコントロールしています。

寝室天井は構造材の梁を意匠として現すことにしました。

1階寝室
鏡の引き戸の奥がウォークインクロゼットになっています。


白色の水廻り
洗面所と浴室の間は強化ガラスの透明な仕切りです。
天井はヒノキ板をつかいました。
1階洗面室
浴室と一体の空間としました。床のタイルは玄関から同じパターンで貼られています。

アプローチ 完成後6ヶ月
庭の植物が育っています。建て主の愛情で豊かな緑になっています。

 atelier YUMIRA ユミラ建築設計室WORK LIST